性病の種類について

淋病

男性は排尿時に激痛があり、女性は不妊症の原因に

男性は排尿時に激痛があり、女性は不妊症の原因に

淋菌感染症(淋病)は、淋菌の感染で発症する病気です。
男性は尿道炎、女性は子宮頸管炎を起こします。
放置すると、男性は精巣上体炎、女性は卵管炎、腹膜炎、肝周囲炎を起こします。
通常の性行為やオーラルセックスによって感染しますが、1回の性行為で感染する割合は約30%と感染力が高く、クラミジアと同様に咽頭にも感染します。

症状

感染の機会があって症状が出るまでは27日です。
男性は自覚症状がはっきりし、尿道炎による激しい排尿痛があります。
女性は膿のようなオリモノが増えることもありますが、一般には自覚症状がありません。
また、咽頭に感染した場合は症状が少なく、検査によってわかることがほとんどです。
自覚症状がなくても、パートナーに異変があれば検査をおすすめします。

検査

男性
問診と尿検査を行います。
黄色い膿のようなものがあり、排尿時に痛みがあれば、淋病であると診断されます。
女性
問診と、子宮頸管からの分泌物採取を行って検査します。
喉の検体はうがい液で行います。

治療

治療

抗菌薬を服用します。
尿道炎や子宮頸管炎は1回注射をすることで治るケースが多いです。
淋病は放置して治ることはありません。
また、不妊症になる可能性もあります。

梅毒

小さな傷口から侵入。症状が出ないことあるので注意を

小さな傷口から侵入。症状が出ないことあるので注意を

梅毒トレポネーマという菌に感染することで発症します。
梅毒トレポネーマは低温や乾燥に弱く、感染経路は限定されていますが、菌は性行為やオーラルセックスなどにより、皮膚や粘膜の目に見えない小さな傷口から侵入します。
梅毒に感染すると3週間後、3カ月後、3年後 と、それぞれの節目で症状が変わるといわれていますが、症状が出ない場合もあり、注意が必要です。
自覚症状がなくても、パートナーに異変があれば検査をおすすめします。

症状

  • 第1期

    感染後、3週間ぐらいで性器の周辺にしこりができますが、痛みはありません。
    太ももの付け根のリンパ腺の腫れが見られる場合もありますが、数週間で消えてなくなります。

  • 第2期

    3カ月くらいになると、かゆみや痛みもありませんが、全身に発疹が現れ、発熱、頭痛、体のダルさなどが見られます。
    また、全身にバラの花びらのようなバラ疹があらわれ、豆状のイボが性器周辺や肛門、手足、顔などに見られます。

  • 第3期

    3年ほど経過すると、全身に固いしこりが出てきます。
    しこりは表面が崩れやすい潰瘍となります。
    一般的にいわれている「鼻が落ちる」のが、この時期に見られ、鼻骨が崩れた症状です。
    病原体が骨を冒し始め、激しい痛みがあります。

  • 第4期

    10年以上経過すると、脳や脊髄の中枢神経や、心臓などの心血管系が梅毒に冒されて末期症状になり、最悪の場合は死に至ります。
    しかし、ペニシリンなどの抗生物質により、ここまで進行することはごく稀です。

検査と治療

梅毒の検査は、男女ともに血液検査を行うことにより、梅毒トレポネーマという抗体を検出することができます。
陽性の場合、梅毒に感染していると考えられます。

梅毒は怖い病気ですが、第4期まで進行することはほとんどありません。
近年は、第3期までいくケースも激減しています。
初期段階であれば、抗生物質の服用で比較的早く完治します。
放置して治る病気ではありませんが、第2期の症状のうちに治療が必要です。

クラジミア

10~20代に多く、感染者数はナンバーワン

クラミジアは0.3ミクロンほどの細菌です。
膣や子宮、男性の尿道、咽頭に住み着き、性行為による感染が原因です。
コンドームを使わずに性行為をすることにより、男性の尿道分泌物から女性性器に、また女性性器から男性の尿道に感染します。

また、オーラルセックスによる咽頭性器感染のケースが増えています。
コップの回し飲み、トイレの便座、入浴時などに性器や咽頭に感染するようなことは、基本的にはありません。

症状

淋菌にくらべて症状が軽いため、発病までの潜伏期間が長く、知らないうちに相手に感染させる原因になります。

男性
淋菌による尿道炎ほど排尿痛はひどくありませんが、尿道のかゆみや不快感があります。
女性
自覚症状が乏しいため、男性にくらべて気づきにくいといわれています。
検査をしなければ、感染していることがわからないことがあります。
オリモノが増える、性交後に軽い出血が見られることがありますが、子宮内膜から卵管、腹腔内まで感染が広がると、激しい腹痛を訴えるケースがあります。

また、喉に感染している場合も症状があまりないため、発見が遅くなる原因になっています。
自覚症状がなくても、パートナーに異変があれば検査をおすすめします。

検査

男性は問診と尿検査を行います。
女性は子宮頚管から分泌物を採取し、クラミジアを検出して診断します。

治療

治療

薬の内服期間は1日~1週間ですが、長期になることがあります。 抗菌薬を服用してすぐに症状がなくなるときもありますが、自己判断で飲むのをやめてはいけません。
症状がなくなっても菌は生きているので、医師の指示に従って内服するようにします。
来院して、医師による完治の判断が出るまで、服用を続けることが大切です。

エイズ

潜伏期間が長いエイズ。血液検査で早期発見

潜伏期間が長いエイズ。血液検査で早期発見

エイズについての正しい知識を持っていないと、怖さばかりが先行してしまいます。
エイズについての理解を深め、ほかの性感染症と同じように、誰もが関係のある病気ということを知る必要があります。

エイズとHIVは違います

HIVはエイズウイルスのことですが、正式にはヒト免疫不全ウイルスといいます。
HIVはウイルスの名前で、HIVが進行して発症することでエイズと呼ばれています。

感染すると免疫力を低下させるウイルスなので、HIV に感染して放置すると、免疫力が弱くなり、健康な人であっても数年から10年でウイルスによってさまざまな病気を発症します。
エイズは性行為以外でも感染しますが、母子感染や輸血感染などで感染するケースもあります。

症状

HIV感染の症状は風邪の症状と似ています。
風邪だと思い放置すると、気づいたときには症状が進んでいる可能性があります。

初期段階で気がつけば、治療することができますが、自覚症状がなく、エイズに関心がない場合が最も怖いケースです。
知らないうちにHIVを広げてしまうことがあるからです。
初期段階で発見することができれば、通院しながら病状を悪化させずに普通に生活することも可能です。
自覚症状がなくても、パートナーに異変があれば検査をおすすめします。

HIVが多く分泌されるのは血液、精液、膣分泌液、母乳などです。
唾液、涙、尿といった体液からはウイルスの量が少なく、人に感染するようなことはありません。

検査

HIVに感染すると、急性期となる26週間には、5090%が発熱、咽頭炎、皮疹、筋肉痛、頭痛、下痢などの何らかの症状が見られます。
感染したかどうかを調べるには、HIV検査を受ける必要があります。
当院では、血液検査を行います。
HIV感染の心配があれば、検査を受けることをおすすめします。
また、万一、検査で HIV感染症、エイズと診断された場合、専門の高次医療機関をご紹介します。

その他の病気

性器ヘルペス

再発を繰り返し、母子感染の可能性も

再発を繰り返し、母子感染の可能性も

性器ヘルペスは、クラミジアに次いで多い性感染症です。
ヘルペスは水疱ができ、痛みやかゆみ、発熱を伴いますが、膣の内部にできた場合は自覚症状がありません。
感染すると、ヘルペスウィルスは神経を伝わって、腰仙髄神経節というところに潜伏します。
そして、体調によって免疫力が弱まったときや生理のときなどに、皮膚や粘膜に水疱をつくります。
ヘルペスは再発することが多い感染症といわれています。
また、ヘルペスは性行為やオーラルセックスによる感染も見られます。

症状

女性は感染の機会から210日後に外陰部のかゆみから痛みを伴うようになり、水疱ができます。
強い疼痛があり、排尿が困難になることもあります。
かゆみや不快感、水疱などが主な症状ですが、膣内にできたときは自覚症状が乏しくなります。
24週間で自然に治癒しますが、薬の服用で710日ほどで治ります。
ただし、ヘルペスのウイルスは疲労や生理、性行為がきっかけで再発することもあります。
男性も210日後に症状があらわれますが、いくつもの水疱が次第に破れていき、痛みを伴った潰瘍になります。
症状が出始めると、7日前後で最も重症化します。
潰瘍ができるのは包皮や亀頭、陰茎などに多く、12週間で自然治癒します。

検査

発症しているときは外観から診断することが可能ですが、診断が困難な場合は水泡の細胞を採取して調べます。
膣内に発症しているときはオリモノが増加する程度で痛みも伴いませんが、すでにヘルペスを発症したことがある場合、いつもとオリモノの状態が異なるときは膣内で再発している可能性もあります。

治療

抗ウイルス薬を510日間ほど服用しますが、軟膏による治療が最適な場合もあります。
治療によって症状がなくなってもウイルスが排泄されている可能性があり、治癒直後はコンドームの使用で予防します。
また、抗ウイルス剤の長期間の服用で再発を抑制する治療法があります。

カンジダ

妊娠しているとき、ピル内服時にかかりやすいのがカンジダです

妊娠しているとき、ピル内服時にかかりやすいのがカンジダです

カンジダは酵母カビの一種で性感染症ではありませんが、カンジダの原因には、「性交渉の頻度が多い」「妊娠中」「糖尿病」「抗生物質やピルなどを服用中」などに発症するケースが多いようです。
健康時には炎症が起こりませんが、風邪、ストレス、疲労などによる免疫力の低下、体のバランスが崩れたときに発症します。

症状

軽度のときは自然治癒する場合もありますが、進行すると、強い炎症を伴って治りにくくなります。特徴は、白い粥状のオリモノとかゆみです。
カンジダは膣内の糖分が多くなると繁殖します。
排卵が終わって次の生理までの間、妊娠中やピルを飲んでいるときに膣内のグリコーゲンが増えるので、カンジダになりやすいといわれています。
男性の場合、症状は亀頭から包皮にかけて赤くなり、かゆみ、恥垢の増加が見られます。

検査

細菌性膣症やトリコモナスの判別も必要になります。
これらは医師でも診断が難しいときがあり、自己判断は危険です。
症状があれば、早目に検査をおすすめします。

治療

カンジダの治療には、経口錠、膣錠などがあります。
カンジダは慢性化しやすく、高温多湿を好むため、陰部が蒸れないように清潔に保つことが大切です。

トリコモナス

中高年に多く、お風呂などで感染するケースも

中高年に多く、お風呂などで感染するケースも

トリコモナスという原虫によって発症します。
性行為によって感染しますが、トリコモナスは感染力が非常に強く、家族内での感染やトイレの便座、浴槽での感染も見られます。
ほかの性感染症とは異なり、若い人たちばかりでなく、中高年にも幅広く感染者が見られるのが特徴です。

症状

女性の場合、性器に強いかゆみがあり、オリモノが増え、臭いを伴います。
また、妊娠中に感染すると、細菌性膣症の原因菌が子宮に入り込み、胎盤の炎症、羊水内感染によるお腹の張りや痛み、発熱、破水を引き起こし、早産の原因になります。
性行為で感染すると、男性の場合は尿道や前立腺にトリコモナスの原虫が潜んでいることがよくあります。
感染して炎症を起こしますが、自覚症状はほとんどありません。
そのため、気づかないうちにパートナーに感染させてしまいます。
自覚症状がなくても、気になることがあれば検査をおすすめします。

検査

トリコモナスの検査は、オリモノと臭いで調べます。
潜伏期は6カ月以内と幅があり、感染しても症状が出ないケース多く、またパートナーにも不快感を与えるため、感染の心配がある場合は検査をおすすめします。

治療

ほかの性感染症と同じようにパートナーと同時の検査と治療が必要です。
女性に感染が確認された場合でも、男性は陰性と判定されることがあるので、女性が感染した場合、同時期にパートナーも治療することが原則です。

コンジローマ

自覚症状があらわれにくく、気づきにくい病気

コンジローマはHPVウイルス(ヒトパピローマウイルス)の感染によって発症します。
性行為によって感染し、放置すると細胞は増殖し、腫瘍になります。
腫瘍は、ニワトリのトサカや乳頭のようなイボに見えるのが特徴です。
コンジローマは不衛生な状態が原因となり、包茎の人の発病率が高いようです。

症状

コンジローマの潜伏期間は16カ月といわれています。
女性の場合、大小陰唇、膣の周辺に腫瘍ができ、肛門の周りや尿道口にもイボができることがあります。
イボに痛みを伴うことはありませんが、軽いかゆみがあります。
男性の場合、陰茎、亀頭部、包皮、陰嚢に米粒大のイボができます。
痛みがないので見過ごしがちですが、放置すると徐々に増えて大きくなります。

検査

コンジローマの検査は、基本的には視診で行います。
コンジローマは皮膚の浅いところにウイルスが寄生するので、女性の場合、膣内部の粘膜を採取して検査しますが、男性の場合、症状があらわれていないと難しく、ウイルスに感染しても症状にあらわれない場合もあります。
自覚症状がなくても、パートナーに異変があれば検査をおすすめします。

治療

コンジローマの治療は、外科療法と軟膏で治す薬物療法があります。
イボをレーザーなどで切除する外科的療法が確実ですが、切除してもウイルスの感染が残っている場合、再発することもあります。
コンジローマの予防で大切なのは、陰部を清潔に保つことです。
包茎の人はどうしても不潔になりがちですから、包茎治療を行うことも効果的です。

少しでも不安があればご相談を

性病はきちんと治療を行えば、治る病気です
医師の診断をもとに適切な検査を行い、治療を進めることが大切です

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